効果の証明とは?

法律ってなに?

 

もしも、小さいお子さんから・・・

「どうして法律って守らなきゃいけないの???」

 

そんな質問をされたら、みなさんはどのように答えますか?

 

「決まり事だから・・・」

「守らないといけないものだから・・・」

 

あらためて考えると・・・少し答えにとまどいませんか?(笑)

この質問は、私が、法律の勉強をしている頃に先生から投げかけられたものです(笑)

 

他の動物に比べ、人間は「我」の強い生き物です。

自我があるからこそ、他の動物に比べ、色々な物事を発展させることもできたのだと思います。

「私が」「僕が」という「我」が強いからこそ、「我のぶつかり合い」が起こりやすい人間。

これを収めるためには「一定の基準」が必要となります。それが「法律」です。

だからこそ「法律」は守るべきものだと思います。

しかし、守るべきルールであっても「普遍的・絶対的な価値があるもの」ではありません。

あくまでも「社会」という営みの中で、人間同士が仲良く共存共栄していくために作られた「単なる1つの決まり事」なのだと思います。

 

海外に目を向けた時、日本のような民主主義・自由主義国家もあれば、未だに独裁的な国家もあります。そのような国の法律を聞いた時、みなさんはどう思われますか?

 

「え・・・そんなことで死刑になっちゃうの?」

「え・・・そんなことが許されているの?」

 

実際、私たちの価値観から考えると驚くような法律も、その国の人たちにとっては「常識」でしかありません。

このように、「法律」というものは、その国がたどってきた歴史的な経緯も大きく関わっています。

時代が変われば法律も常識も変わるものではないでしょうか。

 

論理的な解釈方法って?

 

「この薬には〇〇の効果がある」

 

医療における「効果効能」をうたうための基準は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(通称:薬機法といいます)」という法律に基づいています。

では、この薬機法で定めている「論理的に認められる効果」とはどのようなものなのでしょうか?

 

「論理」を組み立てる方法を2つご紹介します。

 

【論理A(事実の現象から導く方法)】

 

販売マーケティングでよく使われる論理の組み立て方です。

 

 (1)「観察されるいくつかの事実」から共通点を見出す

      ⇩  

 (2)共通点から法則を見つけて結論を導く

 

例えば・・・酷暑の夏にはアイスクリームなどの冷たいものが食べたくなりますよね(笑)

以下のようなイメージです。

 

 

【論理B(一般論を前提に導く方法)

 

もう1つの論理は、上記とは正反対の組み立て方をします。

 

 (1)観察される事実は認めず「世間一般で認められている事柄」のみを前提にする

      ⇩  

 (2)一般論に出来事を当てはめて結論を導く

 

例えば・・・以下のようなイメージです。

あいな農園は黒い猫「あいな」を飼っています(笑)

 

 

「はっ!?当たり前じゃない(笑)」と思われる方が多いのではないでしょうか?(笑)

  

なぜこのような例をあげたかというと・・・

 【A】    実際に起こった現象(事実)から導き出される結論(確率的なもの)

 【B】    一般的に知られている事実を大前提として導き出される結論(「1+1=2」→「2+1=3」といった数学的なもの)

薬機法では、この両方を証明できないと「効果がある」とは認めていないからです。

 

 現代の薬機法が【論理A】の方法だけで効果を認めていれば、「代替療法における効果」は、長年の歴史とともに既に証明された「効果のある治療」と位置付けられます。

しかし、【論理B】の方法でも証明できなければ「効果がある」と認められないのです。

 

では、代替療法と言われる治療法において「大前提(一般論)」とはどのようなものでしょうか?

身体全体から捉える代替療法は「目に見えない分野(自律神経など)」も含めた治療法です。しかし、目に見えない部分の研究が進んでいないだけに、そもそも「一般論」といわれるような大前提が解明されていません。

目に見えないからから「ない」のではなく、目に見えないから「研究が進まず分からない」のだと・・・身体の仕組みというのはそれほど複雑なのだと思っています。

そして、そもそも論となる「大前提(一般論)」がなければ【論理B】の検証ができないという現実があるのです。

 

それでは、見方を変えて(笑)

薬機法で定められている【論理B】を証明できないものは、「身体への効果(変化)」が本当に見込めないのでしょうか?

 

1900年代、脚気という病気にはビタミンB1が効果的であることが分かりました。

そのため、今でこそ【論理B】による説明が成り立ちます。 

 

〔一般論〕 脚気にはビタミンB1が効果がある

  ⇩

 〔 事 実 〕  玄米にはビタミンB1が含まれている

  ⇩

 〔 結 論 〕 よって、脚気は、玄米摂取による治療効果が見込める

 

ということができます。

 

しかし、1800年代では「脚気にビタミンB1が効く」という事実が「一般論」として認められていませんでした。

そのため、今の薬機法で解釈すると・・・・

「玄米を食べると症状が良くなる人が多いという確率的な事実があっても、薬機法上、“一般論に値する事実”がないから、玄米に治療効果があるとは言えない」

という流れになるということです(笑)

 

昔、うちの子を治療してもらうときに

「この薬草のパウダーを与えたら少し痒みが減った気がするんです」

と伝えたら・・・

「そういう訳の分からないものは使わない方がいいですよ。薬の方が効果がありますよ。」

と言われたことがあります。

 

その通りです。確かに「薬機法で認められている効果」はないのです(笑)

しかし、言い換えると「薬機法で認められていないこと=効果がない」証明でもありません。

  

実際、「薬機法で認められないもの=効果がない」と法律でも定められていません。

少しややこしいですが・・・

「薬機法で認められないもの=“効果がある”と言ってはいけない」と定めているだけなのです。

 

「代替療法は効果がない」と言い切る獣医さんもいらっしゃいました。

そのような獣医さんに「“効果がない”ということが証明されているのですか?」と伺うと、「エビデンス(=効果を認めたもの)がないから」という返事しか返ってきませんでした。

日本語は難しいですね(笑)

 

「西洋医学は効果が高くて、代替療法は効果が低い」ということではありません。

現代の法律(薬機法)の定義では「“効果としては認められない“という単なる位置づけ」でもあるこということを知って頂きたいと思い、ご紹介しました。

 

代替療法も、長年の歴史から効果を見込めるものは多くあると思っています。

しかし、反面、「ちょっと怪しいよね・・・」と思うものがあることも事実です(笑)

【論理A】の確率論だけで法律上の効果を認めてしまうと、あれもこれも「効果がある治療法」になりかねません。

 

冒頭でご案内した通り、法律は、人間の「我」のぶつかり合いを一定の基準でコントロールするために存在します。 

「私が(我)作ったこの製品はこんな効果がある」

「僕が(我)開発した機械はこんな効果がある」

健康へ導こうと日々、努力されている方たちみんなが、このような「我」を主張し始めたら、とんでもない状況になりかねません(笑)

このような状況に陥って消費者を惑わせないためには「薬機法」という一定の基準が必要なのだと思っています。

反面、この法律によって、「代替療法=効果がない」と誤解されていることを残念に感じています。

 

 

副作用について

 

東洋医学やハーブ・アロマなどの西洋伝統医学、アーユルヴェーダなどは、何百年、何千年の臨床研究で培われた経験医学です。長い年月を通して、副作用についても検証されてきています。

 

現代の薬に比べて、作用的にも経験的にも副作用の懸念が少ないのは「観察されてきたいくつもの事実」によって検証をされているからです。

 

反面、西洋医学は歴史が浅いという事実もあります。

代替療法の経験医学に比べたら“開発されて間もない薬”が市場に出るので、副作用に関しても、数年から長くても数十年の調査に限られます。

 

又、身体の仕組み自体が複雑すぎて、大半のことが解明されていないという事実もあります。

既に分かっている検査方法で「害がない」ということが証明されても、未知の部分の害、目に見えない自律神経や身体全体のバランスという点は副作用を調べるうえで考慮されることはありません。

「効果」を証明する部分で「目に見えるもの」を重視しているだけに、害を及ぼす副作用の部分も「目に見えるもの」のみを捉えた判断が基準になるということです。

 

「薬」の研究はとても大切です。

1つ1つ、身体の仕組みが解明され、より早く苦痛を止めることができるのは、このような研究が進んでいるからだと思っています。

私の母も、リウマチの辛い痛みが薬で軽減し、生活の質を上げられた時期もありました。

しかし、継続することによる副作用、薬が効かなくなるなど、新たな苦しみを生み出すことにもなりました。

どのような症状にも、身体の中で原因となるものがあるはずです。

『身体全体の線』ではなく『症状という点』で捉える西洋医学の治療法は、ある意味、無理やり正常な状態へ軌道修正をしてくれるのだと思います。そう考えると他の不具合(症状)を誘発するのは仕方がないことなのかもしれません。

 

身体の仕組みは複雑だからこそ、薬をベースにした西洋医学の治療だけに偏るのではなく、代替療法で身体全体のバランスを整えつつ、より早く強い効果を必要とする時に「薬」の力を借りるなど、両方を用いた治療(統合医療)へ目を向けて下さる方が増えたらと願っています。

 

さいごに・・・

 

感じていることを率直にご紹介しましたが、私たちは「西洋医学が悪で、代替療法が善だ」と思っている訳ではありません。どちらか一つに偏ってしまうことがもったいないと感じているのです。

日本は、個人の意思によって自由な選択ができる国です。世界には個人の自由すら認められていない国もあります。

西洋医学を受けたくても受けられない国もあります。

ペットの医療の選択肢があるというとても恵まれた環境だからこそ、飼い主さんの気持ち1つで「選択肢の幅が広がること」に気づいて欲しいと思っています。

そのうえで、大切な“うちの子”のために、西洋医学での治療、代替療法での治療、両方を取り入れる(統合医療)治療を選んで頂けたらと思っています。